稲取物語「かぐや姫」のイベントについて

まずは、今回のイベントの企画提案を採用して頂いた、稲取温泉旅館協同組合の皆様方には感謝申し上げます。そして、弊社の協力会社でデザインを担当して頂いた、富士市にあるCC様や、竹の月をご提案していただいたデザインコミュMi様にも併せて感謝申し上げます。ありがとうございました。

私は、ITと数字分析を得意としている為、旅館向けのコンサルティングをしていますが、そもそもイベント造成も好きで「かぐや姫」イベントに関しては、数年前から温めていた企画でした。

私の自己紹介はこちらから

自己紹介の写真は「伊勢神宮」に行った時の写真ですが、毎年、新年には感謝と誓いを立てに参拝しています。色々と幼少の頃から、学校生活に馴染めず反抗していた時期もあり19歳で結婚をしました。社会に出ても社会不適合者として生きてきました。

若くして結婚をすると色々と言われますが、今では、家族のおかげで、幸せな人生を送っています。だから、私は結婚は早くした方が良いと思っている派です!笑

稲取物語「かぐや姫」ですが、昔から、伊豆の東海岸のムーンロードは綺麗だと聞いていましたし、伊豆稲取では雛のつるし飾り祭りを催行している事も知っていました。

私の中では「月」というと「かぐや姫」ですし、雛祭りは「女子の健やかな成長を祈願する祭事」という事も知っていたので、何か出来ないかな~って、昔から思っていました。

次男の駿のおかげで、伊豆稲取の稲取温泉旅館協同組合様のWEBサイトを制作する事になりまして、要件定義などが終わり、デザインが決まった頃に、ちょっとご提案という事で、稲取物語「かぐや姫」をプレゼンをさせて頂いたのが始まりです。

実は、伊豆半島は年々観光交流人口が減っており、地元の活性化には地域イベントを催行して、旅行動機を増やす必要がありました。

宿泊施設の魅力を伝える事は、各施設で行っていますが、宿泊施設が旅行動機になっている旅は、データ上は2~3%しかなく、大きな旅行動機は、料理、景勝地、テーマパーク、神社仏閣、温泉などで宿泊施設外にあります。

本来は、地域の魅力を旅行動機として作りこみ、たくさんの人に楽しんで頂きたいのですが、伊豆半島は、バラバラと言うか、そもそも分かっていないというか・・・

よくある失敗例が、イベントの主役がイベントの主催者になってしまっているイベントです。お金の出何処が主催者なので、企画をする関係者が主催者のご機嫌を取る様なイベントです。本来は、参加者が主役にならなければ、イベントに来て頂けませんが、ポスターを見ても、主催者が前面に出ている参加者の旅行動機が伝わらないイベントも多く見かけます。

突然ですが、私は50過ぎの「おっさん」です。今回、イベント開発に携わる人達に注意を払ったのが、私や主催者のご機嫌を取る事を厳禁とし、イベントの性質上、若い女性の意見を取り込みました。もちろん、稲取温泉旅館協同組合様にも、若い女性の意見を尊重する事を共有して、イベント造成をしました。

私の役割は、イメージづくりと、情報の深堀と精査、マーケティングと旅行動機の優先順位や導線、コスト管理などのいわゆるプロデューサーとしての役割です。背景やシナリオを私が担当し、デザインや細かな表現、言葉使いや色彩の選択などは、若い女性を主体として意見を取り入れました。

私が「恋路」とかのキーワードを出したら、昭和の男は黙っていて欲しいと言われた事もありました。笑

簡単にビジネスキャンパスを作り、掘り下げを始めましたが、最初に「ムーンロード」という言葉が商標登録されていないか調査しましたが、一般社団法人東伊豆町観光協会が2017年に商標登録をしていた事に驚きました。観光促進に取ったようですが、日本語にすると「月の道」という事なので、まさかと思いましたが、登録されていた事に驚きました。

もちろん、伊豆稲取も東伊豆町なので堂々と使えるのですが、他の地域では許可なく使えないキーワードなので、コンテンツを販売するには良い状態です。

そして、私が最近思っていた事は「神様不在の祭事」が多い事でした。そもそもの日本人の信仰として神道がありますが、地震や台風などの自然災害も多く、四季がある日本では昔から、自然崇拝としての文化を形成して来ました。

五穀豊穣や疫病退散などの祈願をする事が、祭事として各地に定着しています。これは、人間の力ではどうしようもない、自然との共生から生まれた感謝を伝える文化ですが、露店が出て花火をするのが祭事になっている気がしていました。

雛祭りを掘り下げると、神社庁のWEBサイトにも「女の子の成長と健康をお祝いする」と記されています。さらに掘り下げると、大祓という神道で行う儀式が、雛人形の原型だという事でした。「ひとがた」と呼ばれている和紙で出来た用紙を使い行い、罪や穢(けがれ)をはらうもので、大祓の儀式は千年以上の歴史があるとの事でした。

ここで「かぐや姫」という物語を思い出して欲しい。

月から来たという設定の「かぐや姫」ですが、最後に「なんらかの罪を犯した事で地球に送られた」事になっています。大祓という儀式では、罪や穢(けがれ)を「ひとがた」に移して、お焚き上げをしたり川に流すような文化があります。お焚き上げは、その物体についた思い(念)を天に届ける(浄化)儀式でもあります。

更に、全国の天女伝説を調べてみると「かぐや姫」以外にも、多くの天女伝説があり、その多くは現世に残った人は幸せに暮らせるというもの。

〇かぐや姫は、月で罪を犯して地球に送られ、反省したので月に帰る事が出来た。
〇私たちは、罪や穢(けがれ)を「ひとがた」に移して天(月)に届け、本人は現世で暮らす。

伝説ですし、この様な昔話は読み手の解釈で異なりますが、私は共通している「何か」を感じます。人というのは生きているだけで罪を犯す生き物だと思っているので、謙虚に生きなければならないという教えかもしれません。

これで「雛のつるし飾り」と「ムーンロード」と「かぐや姫」が「ひとがた」によってつながり、イベントで「ひとがた」を使って大祓の儀式をする事は決まりました。

もう一つ奇跡的だったのが、伊豆稲取の雛のつるし飾りのイベント(2月末から3月初旬)で、118段の石段に盛大に雛人形を飾っている神社が「素盞嗚神社」だった事です。

素盞嗚命は日本書記などの日本神話に出てくる神様ですが、ヤマタノオロチを倒した勇猛果敢な神様で、月の神様である月読命とは兄弟です。神話では三兄弟で、姉が伊勢神宮の天照大御神となります。

日本は役割を尊重する多神教なので、神様もそれぞれで役割が違います。これで「かぐや姫」と「素盞嗚命」と「月読命」に登場してもらい、お守りになって頂く事にしました。

その頃、デザインをどうしようかという話をしていましたが、月夜の影絵みたいなイメージではどうかと言う話になりました。早速デザイン担当のCCさん(女性)から出てきたイメージが、この「かぐや姫」でした。

もう完璧です!(流石のCCさん)

メインイメージが決まったので、絵馬とお守りをどうしようか検討を始めたのですが、神社で見かけるお守りでは面白くないし、持ちたいと思えるような物が欲しかったです。

それと重要なのが、インスタ映えをするような絵馬です。最近ではハートマークの絵馬やカラフルなボールの様な絵馬で神社を賑わせています。

そして「かぐや姫」をイメージしましたので、竹の輪で絵馬にしようと考えました。竹の中に「しめ縄」の様なものを通して結界の様なイメージを作るか??でも、かわいくないし・・・

そして和柄の和紙を貼ってみたのですが、これがとても良くて、絵馬のようにいくつも並べると、かなりイメージが良さそうだったので、それで進める事に。

竹の輪も、厚さを5ミリから15ミリまで、何タイプか用意し、直径もいくつか作って試作をしました。絵馬なので基本的に吊るすので、竹に穴を空けますが強度とかも試してみました。

いくつも試作を作っていると、竹の輪を供給してくれたデザインコミュMiさん(女性)から、表が金で裏が赤、表が銀で裏が赤の用紙を貼った竹の輪を、ご提案という事で作ってくれました。和紙は基本的に裏が白なので、裏がさみしかったのですが、この金銀と赤のコントラストは、雛祭りのイメージにとても合う!しかも和紙では無く厚い用紙なので、裏に名前とかが書けます。

早速、若い女性の意見を聞くと、和柄よりも金と銀の方が良い!という意見が。確かに金色は満月に、銀色は新月のイメージも出来るし、何といっても主役である「かぐや姫」のお守りが引き立ちます。和柄の中だと「かぐや姫」のお守りが引き立たないで埋もれてしまう・・・後はライトアップした時にキラキラして映える!

デザインコミュMiさんのナイスアドバイス!!
これで絵馬も決まりました!

と思ったら、今度は竹が割れて来ました。竹に4mmの穴を空けたことで、竹は生き物なのでバランスが崩れて、じわじわと2週間くらい経つと割れてくる・・・時限爆弾のようでしたが、ただ穴を空けただけの竹の輪は割れなかったので、一度、乾燥させた竹にノリの水分を含んだことが原因でした。

幸いな事に紙が厚くなったので、紙の方に紐を通す穴を空けて、竹の輪は水分を含まないようにコーティングをする事に。製品化の前に分かって本当に良かったです!

さて、最後はお守りですが、本物の木で作ろうと思っていました。木に絵を焼印をしようとしましたが、線が細すぎて焼印では絵が出ない・・・ヤバい!どうしよう!?

急遽、シールを作って木片に貼ってみたのですが、だいぶチープになってしまう・・・でも予算もないので仕方ないか・・・と思いました。

しかし、色々と調べているとレーザー彫刻なる物が世の中にある事を知りました。細かく表現できるので、業者を探していると、なんとデザインコムMiさんが機械を持っていました。ある意味、これも奇跡ですね。

早速、聞いてみるとお守りの彫刻も出来るとの事。すぐに試作を作ってもらうと、流石の高級感!彫刻なので、表現も凄いですし、木片も無垢材なので質感が良い!そして、匂いと色が合うヒノキにしました。大きさは、キーホルダーとして邪魔にならない事と、竹の月と黄金比(1.618:1)になるように38mmで決定!

紐も色々と悩みました。最後にお焚き上げをする事を前提としているので、鉄類は駄目なので、最初は麻の紐を用意したり、みずひきで試してみたりと・・・、色々と探していると縁起の良い「二重叶結び」に出会う。よく、お守りで使われている結び方で、縁起が良いとされている。

その結び方をしている紐が売っていたので取り寄せると、各キャラクターにとても似合う。かぐや姫は赤、素盞嗚命はオレンジ、月読命は古代紫にしました。

これで「ひとがた」と、竹の月を模した「絵馬」、ヒノキの彫刻で出来た「お守り」が出来たのですが、最後のアイテムは取扱説明書です。これも手触りの良い「アラベールスノーホワイト」という少し高級な紙で印刷しました。

もともと、周りがウザいと思うような、拘りが強い性格だったのですが、これで全てに納得できるお守りセットが完成しました。

最後は、最も大切な御霊入れという事になります。

そもそも、神社仏閣での祈願は、自身の事は誓いを立て、他人の事は祈願する場所です。なんか、初穂料はお願いする為の費用だと勘違いしている人も少なくありませんが、初穂料は神社を維持していくための費用です。

神社は、神様に誓いを立てる場所なので「見守っていてください」と告げます。くじけそうになった時、神様が見ているので頑張ろうと自分自身を励まし、心願成就したら神様に感謝をしに行く場所です。日本人が謙虚で、俺様のおかげだ!という傲慢な人が少ないのも、このような文化があるからでは無いでしょうか。

最近では使い捨ての文化がありますが、昔から日本人は「物に魂が宿る」と考えられてきました。お焚き上げは、魂を浄化する儀式となりますが、御霊入れは、魂を物に宿す儀式となります。

今回、八幡神社の稲岡宮司にお話をさせていた所、趣旨に賛同して頂き、御霊入れをして頂きました。

大義については、数年前から伊豆稲取で雛のつるし飾りのイベントをしていた事を聞いていましたし、雛祭りが「女の子の成長と健康をお祝いする」祭事である事と、モテモテだった「かぐや姫」の話もあるので、お守りは「恋愛成就」で御霊入れをして頂く事にしました。

私も参列させて頂きましたが、個人的にも、結婚は早い方が良いと思っていますし、私自身が家族がいたから生きてこれたという感謝もあります。そのような思いで、多くの人達が幸せになって頂きたいと祈願して参りました。

長くなりましたが「恋愛成就」したら、また伊豆に来て頂いて、感謝を込めて絵馬を奉納して頂ければと思います。毎年3月の満月の日に、伊豆稲取の八幡神社にてお焚き上げをさせて頂きます。

このような偶然の一致と歴史ある背景により、日本らしいイベントを開催されることになりました。

どうか、多くの女性が幸せになって頂ける事を願っています。