【大手総合ECサイトのKPIの場合:注文単価をKPIにするべきか?】

 

分かりやすいように、大手総合ECサイトを例にネットの場合のKPI設定についてご紹介します。

個人向け大手総合ECサイトの近年年間売上が1000億前後をうろうろしているため、来期は必ず1000億円を超えることが目標となりました。売上は購入者(回)数×客単価となりますが、購入者数を増やすべきか注文単価を上げるべきか、もちろん両方なのですが、このECサイトはこの10年、取り扱い商材を高価格帯にしたり、特典をつけたりするなど、注文単価を上げるための施策をずいぶんとしてきたにも関わらず、かなかな注文単価が上がらないと言う会社です。結果、来期のKPIは次のように策定されました。

  • セッション数:月間3045万セッション
  • 注文件数:月間36万5300件

何故この数字になるのかというと、年間1000億円以上の売上の場合は、月間83億3300万円以上の売上が必要で、まとめると毎月84億円を必ず達成すれば、年間1008億円の売上は確実です。平均的な注文単価は2万3000円なので、KPIとしての月間の購入件数は36万5300件をかならず達成する事となります。そして、セッション数はどう導出するのか、CVRの平均が1.2%なので、このCVRが下がらない事を前提にして、KPIとして月間3045万セッションが必要だと言う事になります。さらには、このセッション数を達成するために、広告、販促の部門としての因数分解されたKPIは次のようになります。数字は、過去のチャネル別セッション比率(括弧内数字)から割り当てられたKPIです。

  • 検索エンジン経由のセッション数(40%):月間1218万セッション
  • 外部広告経由のセッション数(30%):月間913万セッション
  • SNS経由でのセッション数(15%):月間457万セッション
  • 会員向け配信メール経由のセッション数(15%):月間457万セッション

このように、目標を達成するためのKPIを策定するときには必ず存在するのが、「前提条件」です。この上記の大手総合ECサイトの場合は、年間売上1008億円を達成するための月間の主要なKPIを導入するにあたり、次のような前提を置きました。

  • 注文単価:2万3000円
  • CVR:1.2%

おくべき前提と指標も業種、業態、商材、ビジネスモデルで変わりますが、今回この2つを前提に置いた理由は、「あれこれ各施策でやってきたが、それでも変わることがほぼなかった」からです。先ほども述べましたが、KPIは「目標達成を目指すうえで、実際の行動の目安となるようにわかりやすくした数値」の事です。予算をかけて複数の策を講じても変化のない指標をKPIにする事は、目標達成に繋がらず、労力と予算の無駄に終わります。

と言う事で、今回は「ネットの場合のKPI設定」についてご紹介しましたが、次回は「リアルの場合のKPI設定」についてご紹介したいと思います。

それでは、次回もお楽しみに!

日本屈指の観光地「伊豆半島」を拠点とし、旅館様へWEB集客に関するお手伝いをさせて頂いております!自分で経験し学んだ事を少しでも多くの方に共有できれば幸いです。どうぞお付き合い下さい!よろしくお願いします。

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